北朝鮮の平昌大会参加 「平和五輪」に期待高まる

2018/01/09 16:00入力

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【ソウル聯合ニュース】昨年末の時点でも、年明け早々に南北高官級会談が行われ、北朝鮮の平昌冬季五輪参加問題を話し合うことになると予見した人は多くなかった。

 核兵器の完成を宣言した北朝鮮が対話局面への転換を模索するとの観測は出ていたが、文在寅(ムン・ジェイン)政権の発足以降、南北関係にそっぽを向いてきた北朝鮮が、平昌冬季五輪を契機に突然姿勢を転換すると予測するのは困難だったからだ。

 しかし金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が1日の新年の辞で平昌五輪に代表団を派遣する用意があると明らかにしてから、状況は急変した。

 2016年2月に南北経済協力事業である開城工業団地の操業が中断されたことにより途絶えていた板門店の連絡チャンネルが再開され、北朝鮮の平昌五輪参加と南北関係改善について議論する高官級会談が9日に開催されるなど、状況が一気に動き始めた。北朝鮮側はこの日の高官級会談で高官級や民族オリンピック委員会の代表団、選手団、応援団、芸術団、観戦団、テコンドー団、記者団などの派遣を提案した。

 北朝鮮の平昌五輪参加は韓国と北朝鮮だけで決定できる問題ではない。北朝鮮は現在出場権を持つ種目がないため、どのような種目でどれだけワイルドカード(推薦枠)を確保できるか、国際オリンピック委員会(IOC)との協議が必要だ。

 このため、南北高官級会談と同時に北朝鮮とIOCの間で協議が行われている。北朝鮮の張雄(チャン・ウン)IOC委員がスイス・ローザンヌでバッハIOC会長と出場種目や選手団の規模について議論すると伝えられた。

 北朝鮮が唯一出場権を確保したものの、出場の意思を通知しなかったため出場権が日本に移ったフィギュアスケートペアのリョム・デオク選手とキム・ジュシク選手がワイルドカードを獲得する公算が大きい。張委員は6日、北朝鮮選手のフィギュアスケートペア出場について肯定的な発言をしている。

 このほか、スピードスケート・ショートトラックやノルディックスキーなどの種目で北朝鮮がワイルドカードを獲得するかに関心が集まっている。

 IOCも北朝鮮選手の参加経費を負担する意向があるとして説得を続けてきたことから、北朝鮮との協議に積極的に臨む見通しだ。

 北朝鮮選手団の規模は、10人前後と多くはないとみられる。14年の仁川アジア大会に北朝鮮選手約270人が参加した際と違い、北朝鮮が強みを持つ冬季種目が多くないためだ。

 だが、北朝鮮選手団が参加するだけでも平昌五輪は「平和五輪」としての役割を果たせる見通しだ。昨年には北朝鮮の相次ぐ挑発で軍事的緊張が続いていた朝鮮半島に平和が宿っていることを示す、象徴的なイベントになると期待される。

 軍事境界線を越えて韓国に入国する北朝鮮選手団の姿や、南北選手団の開会式・閉会式での合同入場行進、南北応援団の合同応援などのシーンが演出されれば「平和」という五輪の基本精神がさらに強調され、南北間の協力の糸口にもなる。

 このように北朝鮮の平昌五輪参加で南北交流のきっかけをつかめば、これを足掛かりに長い間ぎくしゃくしていた南北関係の改善を図り、北朝鮮核問題の解決にも寄与するというのが韓国政府の構想だ。五輪期間だけの平和にとどまらないよう、その力を生かしていくということだ。

 北朝鮮の参加に関し、選手団の入国経路や合同入場、応援団や芸術団の派遣、滞在費の支援などは南北会談で議論が必要な事案だ。韓国政府は、選手団はもちろん応援団や芸術団などが韓国を訪問する場合に備えて準備を整えてきた。

 韓国情報機関・国家情報院のシンクタンク、国家安保戦略研究院のチョ・ソンリョル首席研究委員は「金委員長が新年の辞で発表したように、北の基本指針は平昌五輪参加にあるとみられる」とし、「高官級会談で北の平昌参加に関する議論が順調に進むだろう」と述べた。


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