国連安保理、北への追加制裁「事実上、不発」=中露が「保留を要請」(画像提供:wowkorea)
国連安保理、北への追加制裁「事実上、不発」=中露が「保留を要請」(画像提供:wowkorea)
国連安全保障理事会・対北制裁リストに北朝鮮のミサイルプログラム関連者らを追加すること要請した米国が20日(現地時間)、中国とロシアの「壁」に阻まれ、事実上「不発」となった。韓国メディア「京郷新聞」が21日、報じた。

 北朝鮮が前日、核実験と大陸間弾道ミサイル(ICBM)試験発射再開を検討するとし、米国にプレッシャーをかけたが、米国が安保理次元での「追加制裁カード」で対応することが思い通りにいかない環境にあるということを表している。

 京郷新聞はAFP通信の報道を引用し、中国とロシアが20日(現地時間)、北朝鮮のミサイルプログラムを協議していることに関する安保路非公開会議の開催直前、米国の安保理・対北制裁追加提案について「検討する時間が必要」との理由で「保留」を要請したと伝えた。

 これに先立ち、米財務省は去る12日、北朝鮮の大量破壊兵器(WMD)と弾道ミサイルプログラムに関連し、ロシアと中国で活動中の北朝鮮国籍者6人、ロシア国籍者1人、そしてロシア企業1か所を制裁リストに加えた。バイデン大統領就任後、北朝鮮の核・ミサイルプログラム関連で米国が断行した最初の独自制裁だった。

 米国のリンダ・トマス=グリーンフィールド国際連合大使は「北朝鮮の弾道ミサイル発射による安保理制裁を提案する」とし、米財務省の制裁リストに挙げられた人物のうち、北朝鮮国防科学院所属の5人を国連制裁リストに含めるべきだと主張。国連次元での対応が必要だと要求した。

 しかし、安保理常任理事国の中国とロシアがこの提案に対応する可能性は「低い」と予想されていた通り、事実上、中国とロシアが「保留カード」を使ったことで米国の試みは不発となった。
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