北朝鮮の極超音速ミサイル発射、韓国政府の態度に批判相次ぐ(画像提供:wowkorea)
北朝鮮の極超音速ミサイル発射、韓国政府の態度に批判相次ぐ(画像提供:wowkorea)
今月5日、北朝鮮の極超音速ミサイル発射に対する韓国政府の対応が、不十分極まりないという批判が相次いでいる。

 7日、韓国メディア「世界日報」の社説では、韓国政府の対応についてこのように批判している。

 韓国政府の対応はずさん極まりない。国防科学研究所(ADD)は、2030年代初めに極超音速ミサイルが韓国軍に実戦配備されるという。その時までに、何の対応手段もない。北朝鮮は非核化交渉に背を向け、戦略兵器の増強に狂奔(きょうほん)しているが、文政権は「懸念」だけを表明し、終戦宣言の提案など対話に余念がない。

 アントニー・ブリンケン米国務長官は6日に日本の林芳正外相との電話会談で、「北朝鮮の弾道ミサイル発射を糾弾し、日本防衛に関する米国の約束を固く維持する」と強調した。韓国政府は米韓同盟を固めながら韓国の国防力を強化しなければならない時だ。そうしてこそ、朝鮮半島の平和も可能になる。平和とは言葉で言うものではない。

 文化日報も7日付けの記事で、韓国政府の過去5年間にわたる北朝鮮を中心にした外交戦略を批判した。

 北朝鮮が今年2月に北京で開催される冬季五輪への不参加を公式化し、文政権が進めていた「終戦宣言」をはじめとする任期終盤の南北関係改善構想が座礁した。

 韓国政府はこの5年間、北朝鮮を中心に外交戦略を立てながら、国際社会が進める対北朝鮮の人権・制裁には逆行する姿を見せ、日本や米国など友好国が推進していた北京五輪に対する外交ボイコットにも食い違いを見せた。対北朝鮮に融和政策を施したが、北朝鮮の核・ミサイル高度化を防げず、北朝鮮との安定的な対話ラインもきちんと作れなかった。任期末まで北朝鮮の強穏戦略に振り回されたという指摘が出ている。

 韓国政府は5年間の対北朝鮮政策で朝鮮半島の緊張が緩和されたと言っている。しかし北朝鮮は各種ミサイル開発を通じ、挑発戦略を多様化・高度化させており、2020年6月には対北ビラ散布を口実に開城工業団地内の南北共同連絡事務所を爆破した。

このように、韓国メディアからも北朝鮮に対する政策について、相次ぐ批判があるにもかかわらず、韓国政府の態度は変わっていない。

 韓国革新系野党「国民の党」のアン・チョルス(安哲秀)大統領選候補も最近、北朝鮮のミサイル発射と脱北者亡命事件について、「韓国政府は北朝鮮にいくら侮辱されても、抗議の一言も言えずに後だけ追いかける、北朝鮮ストーカーに転落した」と批判した。
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