台湾政府は、“米韓安保協議会(SCM)”で初めて「台湾海峡」について言及があったことに対し、歓迎の意を表した。

きょう(3日)台湾の国営メディア“中央通信 (CNA)”によると、台湾外交部(外務省)の報道官は「SCMの共同声明で、初めて台湾海峡が言及されたことには格別の意義がある」とし「米国と韓国がことし5月の首脳会談の共同声明での言及につづき、再び公の場で台湾海峡の平和と安定の重要性に関する立場を示したことに感謝する」と伝えた。

つづいて「台湾は東アジアの第1列島線(沖縄-台湾-フィリピン-マラッカ海峡を結ぶ対中防御ライン)の核心的位置にあり、地域の安定と繁栄において鍵となる所だ」とし「台湾は米国・韓国など理念の近い国々との協力を深め、民主・自由・人権などの共同の価値を共同で守護していく」と付け加えた。

前日、SCM後に発表された米韓国防相の共同声明には「両国防相は、2021年5月にジョー・バイデン米大統領とムン・ジェイン(文在寅)大統領による首脳会談の共同声明で反映された『台湾海峡での平和と安定維持の重要性』を確認した」という文言が盛り込まれた。

「台湾海峡での平和と安定維持の重要性」を強調する発言は、米国が台湾問題に関して中国をけん制する時に使われる表現である。

米国は「中国が台湾海峡における既存の秩序を壊し、台湾を激しく軍事的に圧迫していることで、域内の不安が形成されている」という認識を前提に「台湾海峡での平和と安定維持が重要性だ」という論理を展開している。

したがって中国は「米国の使うこのデリケートな表現に他の国が公に同意することは、台湾問題をとりまく米中対立において事実上 “米国側につく”行為だ」とみなしている。

ただ、米国の対中包囲網強化の中で韓国との友好的関係維持が切実な中国は、まだこのことに関して公式的な反応を示していない。デリケートな外交問題において中国当局の報道指針に忠実に従っている中国官営メディアたちも、この問題に注目し報道はしない雰囲気である。

中国外務省は前日夜、韓国大統領府 (青瓦台)のソ・フン(徐薫)国家安保室長と楊潔チ 中国共産党外交担当政治局員の協議に関する報道資料を発表したが、中韓協力強化の重要性を強調しただけで、SCMの台湾言及については何も伝えなかった。

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