草間弥生氏の作品「南瓜」(画像提供:wowkorea)
草間弥生氏の作品「南瓜」(画像提供:wowkorea)
世界的芸術家・草間弥生氏の作品「南瓜」の絵画が、23日に韓国・ソウルで開かれたオークションで54億5000万ウォン(約5億2640万円)で落札された。韓国における今年のオークションで最高価格の落札という。

草間氏は水玉模様やカボチャをモチーフにした作品など、数多くの作品を生み出してきた。今回落札された「南瓜」は草間氏が本格的にカボチャをモチーフにした作品を描き始めた時期の作品で、これまで韓国で紹介された「南瓜」連作の中では最も大きい50号。

今回のオークションには、国内外から127点の作品が出品された。「南瓜」の落札額54億5000万ウォンは、今年、これまでに韓国で開かれたオークションで最高額だったシャガールの作品「Saint paul de vence」の42億ウォンを大幅に上回った。「南瓜」の絵画は、これまで韓国で落札された草間氏の作品の中でも最も高額という。

韓国でも草間氏の作品は関心が高い。富裕層にコレクターも多く、今年の夏には国内のコレクターが所蔵している草間氏の作品約20点を展示する「草間彌生:オリエンタルの光」がソウル市内で開かれた。

また、韓国の空の玄関口、インチョン(仁川)国際空港近くに2017年に開業した総合型リゾート(IR)には「南瓜」のオブジェが展示されている。

今年8月、香川県の直島の野外に設置されていた「南瓜」の立体作品が、台風9号による強風で飛ばされ、海に投げ出されて破損したニュースは、韓国でも報じられた。

また、先月26日には韓国の大手オンライン予備校「メガスタディ(Mega Study)」の数学講師ヒョン・ウジン氏が、草間さんの作品「Gold Sky Nets」を36億5000万ウォン(約3億4000万円)で落札し話題となった。

ヒョン氏は年収200億ウォン以上と推定される超人気予備校講師で、「Gold Sky Nets」を含め草間さんの作品4作を所有する。今年3月には「Infnity Nets(GKSG)」を23億ウォン、6月には「Silver Nets(BTRUX)」を29億ウォン、7月には「Infnity Nets(WFTO)」を31億ウォンで落札した。しかし、今回の「南瓜」の落札者はヒョン氏ではないという。

韓国紙・ソウル経済は、「南瓜」の絵画が今年最高額で落札されたことに対して、草間氏が韓国の美術競売市場をけん引する一人と紹介した。

草間氏の作品が世界的に人気を集めている理由について同紙は「単一の色合いで画面全体を覆うモノクロームはかつて西欧画壇で主流となったが、日本の芸術家である草間は、これを独自の反復パターンを利用した一種の抽象表現主義として広げ、東西洋全体に等しく共感を得たと評価されている」と伝えた。

韓国と日本の関係が最悪の状態になっている中、日本の天才芸術家は単身で韓国の根強い「反日教育」を超越している。日韓の有志が待ちに待っていた「超人」の登場かもしれない。
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