控訴審で勝訴して喜ぶ原告のイ・ギョンジャさん。イさんは1944年の東南海地震で亡くなった挺身隊員チェ・ジョンレさんの遺族だ=14日、光州(聯合ニュース)
控訴審で勝訴して喜ぶ原告のイ・ギョンジャさん。イさんは1944年の東南海地震で亡くなった挺身隊員チェ・ジョンレさんの遺族だ=14日、光州(聯合ニュース)
【光州聯合ニュース】韓国の光州地裁控訴部は14日、日本による植民地時代だった戦時中に朝鮮女子勤労挺身隊員として名古屋の軍需工場で働かされた韓国の元挺身隊員と遺族の計2人が三菱重工業に損害賠償を求めた訴訟の控訴審で、同社に賠償を命じた一審判決を支持し、同社の控訴を棄却した。2015年に起こされた同訴訟では昨年8月、光州地裁が一審判決で計約1億2325万ウォン(約1200万円)の支払いを三菱重工に命じていた。

 

 同控訴部は、1965年の韓日請求権協定に個人間の請求権と責任は含まれなかったと判断した2012年の大法院(最高裁)の判断を尊重するとした。また、原告らは最近になって権利を行使できるようになったとし、請求権の消滅時効の起算点は日本企業に韓国の強制徴用被害者への賠償を命じる判決が大法院で初めて確定した今年10月30日と見なすべきだと指摘した。

 戦時中に朝鮮女子勤労挺身隊員として日本の軍需工場で強制労働させられた韓国の被害者や遺族が三菱重工に損害賠償を求めた訴訟は3件あり、元挺身隊員の被害者と遺族の計5人が起こした1件目の訴訟では大法院が11月29日に同社への賠償命令を確定させた。被害者と遺族の計4人が原告の2件目の訴訟は今月5日の控訴審で、一審と同様、賠償を命じる判決が出ている。


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