韓国のユン・ソギョル(尹錫悦)大統領は、巨大野党「共に民主党」のユン・ホジュン(尹昊重)共同非常対策委員長が28日に「領袖(トップ)会談」を提案したことについて、「国会での追加補正予算案が先だ。可決されれば面談に応じる」という意向を明らかにした。

 大統領室のカン・インソン(姜仁仙)報道官は同日、書面で「野党のトップ会談提案に対する大統領室の意向だ。与野党指導部が相談して面談を求めるなら、(尹大統領は)いつでも応じる用意がある」と述べた。

 続けて「ただ、国会では補正予算案の処理が急がれている。それだけに、まず補正予算案から急いで可決してほしい。議論が必要な事項はその後にするのが望ましい」と付け加えた。結局、補正予算案の可決が面談の条件とみられる。

 姜報道官は「(尹大統領は)すでに野党と話し合いを通して、協力するという意志を何度も明らかにしている。このような意志は確固たるもの」と述べた。

 一方、大統領室は「領袖会談」という言葉にも問題を提起した。

 大統領室は「領袖会談という表現は、大統領が事実上与党総裁を兼ねていた過去の用語だ。大統領は本人が領袖だとは思っていないという点も参考にしていただきたい」と求めた。

 韓国国立国語院の標準国語大辞典によると、領袖は「多くの人の中で頭」を意味する。

 尹委員長はこの日、韓国中部のチュンチョンナムド(忠清南道)ポリョン(保寧)市で開かれた同党候補の支援遊説で「大統領選挙の時に約束したコロナの損失補償について、遡って適用する方案を議論するために、トップ会談を尹大統領に提案する」と話した。

 与野党は当初、同日に補正予算案処理のための国会本会議を開くことにしていたが、核心の争点である損失補償を遡って適用することについて接点を見出せず、29日午後に本会議を開くよう交渉中だ。
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